03.18
住宅メーカーがホウ酸系防蟻剤を使用するメリット
ソウファ(SOUFA)はホウ酸系防蟻防腐剤です。塗布や含浸で同時に木材に難燃性を付与できます。
現在既存で使用されている防蟻剤は主に農薬由来のものが多く、人体にとっては悪いものとされています。
日本でも床下の施工による健康被害が訴えられることが増え、毒性の低い薬剤が使用されるようになったと言われていますが、実情に関してはあまりよく分かっていません。
そんな中、ホウ酸系防蟻剤という製品が登場しました。
ホウ酸は人体への影響が極めて低く、安全性の高い薬剤です。また、既存農薬と違い揮発しない無機物の為、効果が半永久的に持続します。
ホウ酸は元々海外では長い歴史があります。
ニュージーランド
日本と同じ島国で、四季の変化に富む国です。シロアリ、ヒラタキクイムシ、シバンムシに悩まされています。木材にパイン材を多く使用し、ツーバイフォー建築の構造材として使用される松の部類で、防腐やシロアリには強くない種類です。そのために世界に先駆けて、木材の害虫対策にホウ酸処理を義務化しました。1950年、ホウ酸処理の結果を40年後の1992年に検証しました。1件の被害も出ていないことが実証されて以来、今も採用され、100%のシェアを維持しています。
ハワイ
日本の7倍のシロアリ被害。1985年、構造部材(土台、梁、根太、床下地板、柱)への防蟻処理が義務づけられました。
CCAと呼ばれるヒ素系の農薬が主流で、発がん性のある六価クロムやヒ素が含まれるため世界中で全面的に禁止。1992年、ホウ酸処理が導入され、わずか2年でシェア90%。現在、全構造材にホウ酸処理が採用されています。
アメリカ本土
1990年からCCA処理からホウ酸処理が選択され、害虫予防として導入されています。また、ホウ酸こそが木材保存処理として、最も有効な手立てであることがわかっており、主流に使用されています。
イギリス等、EC諸国
ヨーロッパではシロアリの被害はほとんどありませんが、1980年後半から防腐処理にホウ酸を用いることが主流になっています。ヨーロッパでは化学防腐剤が禁止されているため、キャビアの防腐剤として天然鉱物のホウ酸だけが使用されています。
上記で利用されている防蟻剤は8ホウ酸2ナトリウム4水和物という種類のホウ酸です。
SOUFAは特殊に合成したポリホウ酸ナトリウムという成分から生成されています。安全性試験も実施しており、舐める事も可能な防蟻剤です。
では、住宅メーカーがホウ酸系防蟻剤を採用するメリットは何なのか?という事を考えてみたいと思います。
結論としては「差別化が出来る」という事に尽きると思います。
現在、住宅全体にホウ酸を使用している大手メーカーはスウェーデンハウスのみです。(2020年3月現在)
少々挑発的な言い方をするならば、既存防蟻剤を使用している限り、農薬を床下にまき散らし、5年で効果が切れた後、木造住宅はシロアリの食事場と化します。
多くの建設会社は上記の事を認識していますが、ほとんど対策をしていません。
上記に関しては仕方のない部分も実は多く、シロアリ対策というのは住宅メーカー側から考えると、セールスポイントになりにくいという事があります。
その為、大手メーカーではもっと目に見えやすい場所にコストをかけざるをえなくなります。
簡単にいうと防蟻剤をUPグレードするよりも、キッチンをUPグレードした方が売れやすくなるという事です。
正直なところ現在ではどんな住宅会社も素晴らしい商品を持っており、あまり大きな差がありません。
差が出来たとしても評判が良ければ他社に真似され、平準化してしまうので、企画部の方は辟易しているのではないでしょうか。
そういった意味ではホウ酸系防蟻剤も同じように間もなく平準化されてしまうのではないかと心配するかもしれません。
しかし、当社のイメージは少し違います。
実はホウ酸系防蟻剤は防蟻施工業者から嫌がられています。
というのも防蟻業者の収入源である「再施工」が不要になってしまうからです。
また、業界団体の理事に並んでいる会社も農薬系企業が多く色々なパワーバランスを考慮すると面倒なのです。
要するに「腰が重い」部分へメスを入れる事になるのです。
だからこそ、大手住宅メーカーは他社の動向を見てからの採用になると思われます。
ホウ酸系防蟻剤を扱い、実際に住宅会社の方とお話ししている側としては、現在は本当にチャンスだと思います。
十分なエビデンスがあり、効果が強く、安全で、さらに効果が長く、値段も大きな差は出ないものがホウ酸系防蟻剤です。
それを採用するだけで簡単に他社と差別化され、すぐには真似にされない環境があります。
しかもSOUFAの場合は「難燃性」「燃えにくさ」も同時に付与できます。
下記動画の様な事をお客様の前で再現でき、インパクトは絶大です。
中堅ビルダーにっとっては大きなパワーになるのがホウ酸系防蟻剤です。
ホウ酸系防蟻剤を採用していない会社と競合した時にチャンスが訪れます。競争に勝つことが出来るはずです。