2020
08.18

ホウ酸はシロアリに効かない?

いいえ。非常に高い効果を発揮します。

日本ではホウ酸系防蟻剤がまだまだ普及が進んでいません。日本ではホウ酸系防蟻剤はまだまだ歴史が浅いといえます。

欧米では一般的な防蟻剤ですが、長らくホウ酸は各種機関の認定が取得出来ていませんでした。性能試験は問題なくクリアし、一般的に展開されている農薬系防蟻剤に比べて半永久的に効果が続くことも分かっており、農薬系防蟻剤が効かない外来種(アメリカカンザイシロアリ)への効果も証明されていましたが、認定が長らく下りていませんでした。その後、様々な問題をクリアし現在では各社認定を取得しています。

ただし、注意が必要です。ホウ酸のシロアリ対策において、最適ではない使用方法も存在します。それが「すでにシロアリが発生ししてしまった家」です。ホウ酸は食毒性ではありません。その為、シロアリをその場で死滅させることは出来ないという特徴があります。ですから、既にシロアリが発生している場合、ホウ酸処理だけでは対応できないと言うのが当社の見解です。ではどうしたら良いのでしょうか?

その場合は、既存の農薬系防蟻剤(殺虫剤)でシロアリを死滅させ、その後にホウ酸系防蟻剤で処理をして長期間保護を目指すという方法です。

可能な限り新築時に主要構造木部全体にホウ酸を処理する事が望ましいと言えます。一般的には、土台から1mまでの防蟻処理が行われますが、外来種のアメリカカンザイシロアリの場合は、羽が生えており屋根裏から侵入する為、1mだけではシロアリの食害を防げない可能性が高いといえます。

ホウ酸の使い方は上記で理解いただけたかと思います。しかし、ここで2つ問題があります。それが下記です。

  • 農薬系防蟻剤で住宅全体を処理できない
  • 住宅会社、シロアリ駆除会社がホウ酸を使用してくれない

まず、農薬系防蟻剤は揮発して有害な成分が空気中に浮遊する為、住宅全体に使用できません。近年の高気密高断熱住宅の場合、更に使用する事が難しいといえます。このような事情から、当社でも幾つかの住宅メーカーから相談があり、高性能住宅の標準仕様としての採用計画を進めています。

2つ目の問題点として、一般の客様からよくご相談いただく内容で「住宅会社や子事業者がホウ酸を使用してくれない」と言った問題があります。実はホウ酸系防蟻剤は入手経路がかなり限られており、そもそも扱うことが出来ない住宅会社の方が圧倒的に数が多いといえます。その為、お客様側がホウ酸系防蟻剤を希望しても、何かと理由を付けてホウ酸系防蟻剤を使用させない様に会話を誘導してきます。大手メーカーでホウ酸処理をしている会社はスウェーデンハウスのみです。(2020年現在)

また、シロアリ駆除会社の場合、ホウ酸系防蟻剤の使用は自社の経営を圧迫する可能性がある為、使いたがらない傾向が強いようです。一般的な農薬系防蟻剤は約5年で成分が揮発し、効果が無くなる為、再施工の需要が必ず生まれます。しかし、ホウ酸は水に触れない限り蒸発したり、流れ出たりすることが無い為、将来的な再施工の需要が生まれません。上記のような理由から、シロアリ駆除会社はホウ酸を扱いたがらないことが考えられます。この場合も何かと理由を付けてホウ酸処理をやめる様に誘導してきます。

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