アメリカカンザイシロアリはヒノキが好き

シロアリはヒノキなどの臭いが強い木材は避けると考えられています。現にヒノキ等の一部材料を使用した場合は、住宅の防蟻処理を行わなくても良いという事になっています。

しかし、当社の技術顧問である京都大学生存圏研究所の吉村教授の論文「日本におけるアメリカカンザイシロアリ被害の状況と対策：2006）よると、アメリカカンザイシロアリが好む木材を検証した一例があります。

強制摂食試験と洗濯摂食試験の結果から総合的に判断したアメリカカンザイシロアリの嗜好性順位は下記です。

スプルース＞ベイツガ＞ヒノキ＞ゴム＞アカマツ＞スギ＞ベイスギ＞カラマツ＞ブナ

上記を見ると日本の住宅で良く使用されるヒノキが上位にある事が分かります。今までの考え方だとヒノキはシロアリに強いとされていました。しかし、外来種にはその効果はがあまりない事が分かります。

これまで研究されていた日本在来種のシロアリの嗜好性とは大きく異なる結果だと言えます。