現在日本では、臭素系、難燃高分子系等数多くの難燃剤が市販されていますが、その中でもソウファは最も優れた不燃性能を発揮します。木材・繊維・紙・樹脂等に一定量含浸させることにより、不燃部材・準不燃部材とする事が出来ます。
火災で死亡する大きな要素は、有毒ガスを吸引する事だと言われていますが、ソウファは中性水性溶液なので有毒ガスを発生させる事もない為安心です。さらに建築現場などで木材等に塗布する際にも素材の色・香り・風合いを保つ事が可能です。
いままでの、難燃剤・不燃剤はアルカリ性のものや溶剤を使用するものが殆どで、素材を変化させてしまいました。しかしソウファは中性・水性の溶液なので素材を変化させることなく、特に木材の色・香り・風合いを損ないません。これは今までにはない発見でした。
ソウファの原材料はホウ素に由来するポリホウ酸ナトリウムです。この物質は加熱すると発砲してガラスの膜をつくり、部材を包み込んで着火を防ぐ効果があります。
一般に木材を不燃化する場合、不燃液を1㎥当たり400㎏~600㎏を必要としますが、ソウファであれば約200㎏含浸させれば不燃化させる事が可能です。これは、特殊な技術で金沢工業大学露本研究室で開発された、高濃度のホウ酸水溶液のみに出来る事なのです。
人体に影響のほとんどないソウファが普及する事で安全で安心な未来を作り上げる事を願っています。
金沢工業大学(バイオ・化学部応用化学科)
教授 露本 伊佐男 博士(工学)
Isao Tsuyumoto, Dr.