ホウ素系難燃剤 ハロゲンフリー Boron-based flame retardants
ホウ素系難燃剤(ホウ酸難燃剤)、臭素系難燃剤、リン系難燃剤、塩素系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、難燃高分子系等数多くの難燃剤が市販されていますが、ソウファは最も優れた不燃性能・難燃性を発揮する水溶液です。主成分はホウ酸でホウ素系難燃剤(ホウ酸難燃剤)に分類されます。木材・繊維・紙・樹脂等に一定量含浸させることにより、不燃部材・準不燃部材・難燃化する事が出来ます。セルロース系材料との相性が特に良好です。主に木材用の難燃剤として有効です。火災で死亡する大きな要素は、有毒ガスを吸引する事ですが、ガスを発生させる事も有りません。
最近では紙への適用のお問合わせを多くいただきます。相性は良好です。
中性水性溶液で素材の色・香り・風合いを保ちます。
難燃剤・不燃剤は、アルカリ性のものや溶剤を使用するものが殆どで、素材を変化させてしまいました。SOUFAは、中性・水性のホウ素系水溶液で無色透明のクリアカラーなので素材を変化させる事がありません。その為、木材であれば色・香り・風合いを損ないません。
水溶液なので材料に浸みこみ塗膜を作る事はありません。
※2015年4月より粉体品を用意する事が可能になりました。粉体品の詳細はこちらから
SOUFAを利用することで不燃木材レベルの難燃性を木材に付与することが出来ます。リン系薬剤に比べて木材に浸透しやすく、また不燃木材の欠点と言われている白化現象や液だれのような溶脱現象を起こしにくい難燃剤として利用されています。
不燃メカニズム
SOUFAは、加熱すると発泡してガラス状の膜をつくり、部材を包み込んで着火を防ぎます。一般に木材を不燃化する場合、不燃液を1m3当たり400kg~600kgを必要としますが、SOUFAは、200kg含浸させれば不燃に出来ます。これは、特殊な技術で金沢工業大学露本研究室で開発された、高濃度のホウ酸水溶液のみに出来る事です。
金沢工業大学工学部環境システム工学科
教授 工学博士 露本 伊佐男
(露本先生のホウ素系不燃剤の優位性より抜粋)
防腐・防蟻効果の付与
ホウ酸系防蟻剤、ホウ素系防蟻剤として木材にSOUFAを含浸させることで、木材の長期保存が可能です。ホウ酸が主成分なのでシロアリ対策など防蟻対策を付与します。SOUFAを塗布した3週間後のシロアリの死亡率は、100%の試験結果が出ています。
各種難燃剤の比較
難燃効果、環境負荷ともホウ素系難燃剤が卓越しています。Boron-based flame retardants
種類 | 難燃化のしくみ | 欠点 | 難燃効果 | 環境負荷 |
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ホウ素系 | 炭化層を生成し酸素、熱を遮断。 | 溶解度が小さいため、高濃度の溶液が必要。ソウファはこの欠点を克服しました。 | ◎ | ○ |
臭素系 | 臭素系ガスを発生し酸素を遮断。ラジカルをトラップとして燃焼抑制。酸化アンモチンと相乗効果あり。 | 燃焼により臭素系の有毒ガス、ダイオキシン類を発生。生体蓄積性の指摘。EUでは禁止の方向。 | ◎ | × |
塩素系 | 塩素系ガスを発生し酸素を遮断。ラジカルをトラップとして燃焼抑制。 | 燃焼により塩素系の有毒ガス、ダイオキシン類を発生。塩化ビニールと同様に使用されない方向へ。 | ◎ | × |
リン系 | 炭化層を生成し酸素、熱を遮断。窒素系と併用が多い。 | 燃焼時に有毒なホスフィンガスを発生。環境ホルモン様作用の指摘。 | ◎ | × |
シリコーン系 | Si-C無機断熱層を形成。 | 高価。難燃効果が小さい。 | △ | ○ |
水和金属系化合物 | 脱水反応により吸熱。無機断熱層の形成。 | 大量添加が必要。 | △ | ○ |
窒素含有化合物 | 窒素系ガスにより酸素を遮断。リン系との併用が多い。 | 難燃効果が小さい。 | △ | ○ |