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その他のホウ酸系防蟻剤との違いは何ですか?

当社は、ホウ酸系防蟻防腐剤を製造販売しています。まだまだ認知度が低いホウ酸系防蟻剤についてまとめます。現在日本で入手できるホウ酸系防蟻剤は概ね2種類(細かく分けると3種類以上)です。SOUFA(ポリホウ酸ナトリウム)、DOT(八ホウ酸二ナトリウム四水和物)。

まずは当社の販売しているSOUFA(ソウファ)です。ポリホウ酸ナトリウムという特殊な方法で生成したホウ酸系防蟻剤です。そして、もう一つは世界的に使用されている八ホウ酸二ナトリウム四水和物です。

八ホウ酸二ナトリウム四水和物(DOT)はティンボア(Tim-bor)、ボードディフェンス(Bord Defense)という名称で流通しています。アメリカのリオティント社が製造しています。ただ、業者流通がほとんどの為、一般の方が入する事は難しいと言えます。

そして、その八ホウ酸二ナトリウム四水和物に添加剤を入れて製造されているののがエコボロン(エコパウダー社)です。八ホウ酸二ナトリウム四水和物は水への溶解度があまり高くない為、それを補う為に添加剤で高濃度を維持しています。おそらく、界面活性剤も含まれています。それにより、木材への浸透率が上がっています。

その他、インターネットで検索すると見つかる会社では日本ボレイト社があります。こちらは八ホウ酸二ナトリウム四水和物を輸入して販売しています。独自に製造したシーリング材等も販売されています。

では具体的にSOUFAと八ホウ酸二ナトリウム四水和物の違いを考えてみます。

・水への溶解度
SOUFA: 25°C, 23% (※一般販売製品は約16%濃度品)

八ホウ酸二ナトリウム四水和物:20℃, 9.5%.
ホウ酸:20℃,4.67%
温度条件が異なる為、正確な比較は出来ないのですが、SOUFAの溶解度は約倍程度異なります。元々、木材へ染み込ませることを想定している為、ホウ酸系防蟻剤は水に溶けやすい事は望ましいとされています。

なお、いずれも表示した温度での保持出来る濃度です。温度が下がると飽和濃度が変わり、温度が上がるとさらに多くのホウ酸が溶けます。

・難燃性(セルロース全般)

SOUFA>八ホウ酸二ナトリウム四水和物
SOUFAは元々、木材の難燃剤として開発された製品です。その為、高い難燃性を発揮します。

・シロアリへの効果
未検証:変わらないと考えられる。
ホウ酸は昆虫全般に毒性があり高い防蟻効果が期待できます。濃度は高いほど望ましく、弊社テストでは10%以上の濃度が望ましいと考えています。(※SOUFA8%でもJIS K 1571:2010 附属書A(規定)はクリアできています。自社テスト値)八ホウ酸二ナトリウム四水和物はパウダーで現場に運び、現地でお湯に溶かして使用する事で、各種認定品になります。(水に溶かした状態販売では各種認定品とし認められません)単体の場合は、20℃で9.5%なので、秋口から春先での建築現場使用は溶液の温度を一定に保つヒーターを常に稼働させないと濃度が維持できません。その為、あまり扱いやすいとい言えません。弊社にも、八ホウ酸二ナトリウム四水和物を使用して防蟻施工している業者様から、それら取り扱いが難しいというご相談を頂くことがあります。

・毒性
人間に対しての毒性は無。概ね食塩と同程度
SOUFAは各種安全性試験を実施しています。その試験結果として、人間に対しての急性毒性は無いと言えます。八ホウ酸二ナトリウム四水和物の試験結果は見つからなかったのですが、原料となる種類のホウ酸の急性毒性は見られませんでした。界面活性剤、リン酸塩等の添加物の安全性は当社では確認できませんでした。各社の公開情報を各自ご確認ください。

SOUFAは乾燥時に水のみ蒸発する為、人体に悪影響を与えません。八ホウ酸二ナトリウム四水和物系防蟻剤の、添加剤の蒸発、影響に関しては不明です。

・効果の持続期間
水に濡れない限り永久
ホウ酸は無機物です。無機物は揮発しません。その為、一度木材に定着したホウ酸は無くなることがありません。ただし、水性なので、水がかかる、雨がかかる、極端に湿度が高く結露が発生する等の環境下では、ホウ酸が木材から溶脱します。

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