2025
12.15
12.15

シロアリは栄養にならなくても何でもかじる。
シロアリ、特にヤマトシロアリやイエシロアリのような地下シロアリは、主に以下の目的で木材をかじります。
1. 栄養摂取(セルロースの消化)
これは最も主要な理由です。シロアリの主食は木材の主成分であるセルロースです 。
- 共生関係: 職アリは、腸内に共生する原生動物(単細胞生物)が持つセルラーゼという酵素の働きにより、セルロースを分解して栄養を得ています 。
- 栄養の分配: 職アリが消化した木材の分解物や、共生細菌が合成したアミノ酸・ビタミンなどを、幼虫、王、女王、兵アリといった他の階級のシロアリに分け与えます 。
2. 営巣・環境整備(栄養にならない物質もかじる理由)
シロアリが木材以外の栄養にならない物質や、木材であっても食害に適さないものをかじるのは、主にコロニーの維持と移動環境の確保のためです。
- 蟻道の建設と修復: シロアリは乾燥や外敵(アリなど)から身を守るために、土や糞を唾液で固めて蟻道(トンネル)を作ります 。この蟻道を建設する過程で、コンクリートのわずかな隙間や配管との継ぎ目など、侵入経路にある物質をかじったり、土や糞で埋めたりします 。
- 蟻道を建設する際、運ばれてくる砂粒に職アリが糞を垂らして接着剤で固めます 。
- 穴が開いて光や風が入る場合、シロアリは同じく糞の接着剤で土や土くれを固めて隙間を塞ぎます(蟻土) 。
- 侵入経路の探索: 地下のコロニーから住宅の木材という餌場に到達するまでの間、基礎や床下の表面に蟻道を伸ばし、食べやすい木材を探すために周囲の物質をかじることもあります 。
- 木材の除去: 生育に適さない木材や障害物を排除し、コロニーや食害が進むための空間を確保するためにかじることもあります。
3. 特殊なシロアリ(カンザイシロアリ、ダイコクシロアリ)
乾燥した木材に直接巣を作るアメリカカンザイシロアリの場合も、食害はセルロースの摂取が目的ですが、木材に含まれるごくわずかな水分と、セルロース代謝時に発生する水のみを利用して生きています 。カンザイシロアリがかじった後の糞粒は、水分を徹底的に絞り取られた六角形の乾燥した形状になるという特徴があります 。
SOUFAによる対策の優位性
シロアリの摂食行動や営巣行動を利用した対策が、SOUFA(ホウ酸系防蟻剤)によって実現します。
- 食毒効果の確実性: ホウ酸塩は、シロアリが木材を摂食することで体内に取り込まれ、その代謝をストップさせます 。
- 耐性を持たせない: ホウ酸の毒性は細胞の基本的な働きである代謝に関係しているため、ホウ酸に耐性を持つシロアリが出現しないと考えられています 。
- 半永久的な予防: SOUFAで処理された木材は、シロアリが一度かじって毒性閾値を超える量のホウ酸塩を摂取すれば、その活動が停止します 。ホウ酸塩は揮発しないため、一度処理すれば長期間にわたってシロアリの攻撃を防ぎます。












