2025
07.28

水に流れないホウ酸系防蟻剤?

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ある会社が「当社の防蟻剤は水に流れません」と言っており、その試験データを公開している様です。その会社の製品を購入しようか考えていたが、どうも辻褄が合わないという方からのお問合せでした。それらの内容が何件か届いているため、こちらで見解を述べさせていただきます。

試験データを確認する限り、耐侯操作といわれる処理を実施したうえで防蟻試験が実施されていますので、そういった面では「水に流れない」という内容に間違いはないようです。ただ、同時にその方が深く質問をしてゆくと、どうやらこれらはペンキにホウ酸を混ぜ込んだ材料の試験をだったようで、実際に防蟻用で出荷されるのは水に流れるであろうスペックの製品であるという事が後から分かったそうです。試験結果にはその製品名が書いてあり、そちらで検索すると特別用途の塗料がヒットしました。

また、相手担当者は説明中に何度も自社の特許であると口にするものの、調べても調べてもそれらしき特許も見当たらない様子。

なお、その方は、かなり突っ込んで質問してそれらが判明したらしく、何も聞かなければ提示された試験結果と、実際に出荷される材料は、違う製品だった可能性が高いとの事でした。かなり悪質な事案であると思われます。皆様お気を付けください。

その方は住宅会社だった為、各種認定を取得しているか確認をしたそうです。すると「JIS規格の認定は取得しています。」と回答をされたそうです。その方も業界に詳しいわけでは無く、その場はなんとなく納得したとの事。しかしながらJIS規格の認定というものは存在しません。あくまでも試験規格なのでそれに則り試験をしましたと言うのが正しい言い方です。それらは住宅会社が求めている認定(というか試験?)とは違う事が後から分かり、再度確認したところ、別会社名義の認定書を提示され、「現在名義の書換中であり、同じ製品だから問題ない」とよく意味の分からない説明をされたとの事。この時点で、住宅会社からみたその会社の信頼度は相当に低いといえます。

結局、二転三転する説明と、他社の資料を提示する姿勢に怪しさを感じ当社にご連絡を頂いたという経緯でした。

シロアリの試験の場合、死虫率という数値が出てくるのですがこれらの数字はあまり高くなく、おそらく、そもそもシロアリが「かじれない」のではないかなと推測できます。試験データに注入と記載があるので、加圧含侵等が行われた木材なのかもしれません。というのも試験体への薬剤吸収量がとんでもなく多く、そんなに入っていたらガチガチで、ものすごく重いのでは?というような試験体の様です。これだけ薬剤を入れているのであれば、耐侯操作をしても薬剤は一定量残るでしょうし、流れ出ても残留薬剤でシロアリに対する効果は十分かもしれません。不燃木材の様な材料なのかもしれませんね。また、一部の材料は表面塗布処理にて試験をしたようです。こちらも一般的なホウ酸に比べて死虫率が高くないので、表面を保護する撥水性分の様な塗料などに混ぜ込まれていて、表面はかじれないのではなかと思われます。

所定の試験をしているからといって、各種認定の木材保存剤、認定薬剤という事ではありません。認定書等が必要な施工に関してはそれらの確認も怠らないようにすることが大切です。知らずに使って施工してしまうと、虚偽申請と判断され後に顧客から損害賠償請求を受ける可能性もあります。お気を付けください。

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