2019
07.02

不燃塗料は内装制限には対応できない。その理由解説。

不燃塗料として販売されているもを木材に塗ったとしても内装制限はクリアできません。
毎年3月~5月頃にかけてお問合せが増える内容です。

多くは設計事務所さんからのお問合せです。
この様な電話がかかってきます。

「御社のソウファという塗料をネットで見かけたのですが、木材に塗る事で「不燃材料」になるという事でよろしいでしょうか?」

質問の回答は下記となります。

「残念ながら、当社の材料を塗ったところで、大臣認定の不燃材料にはなりません。」

ここで追加質問されることが多いです。
それが下記です。

「難燃材料くらいにはなりませんか?」

この回答も残念ながら、なりません。という事になります。

木材の不燃材料・準不燃材料・難燃材料と言うのはとても簡単にいうと、木材を石やガラスレベルに燃えなくしたものです。
木材は良く燃えるので、ちょっと加工したくらいでは、あまり燃えなくはなりません。

木材を不燃化させるには、おそらく皆様が想像しているより遥かに多量の薬剤を注入する必要があります。
その為、漬け込んだり、加圧含侵したり特殊な加工が必要です。そして、こういったお話をすると、下記の様な質問を頂きます。

「では、ソウファで材料を漬け込めば不燃材料になりますか?」

この回答も残念ながら「なりません」という事になります。
不燃木材はそれ単体ではなく、工場で安定的に製造される工業製品という枠組みが想定されています。
その為一定品質の処理が施されることを前提に認定が付与されています。
ですから、スポットで処理をしても、それは樹種も違えば、厚みも違う、さらに薬剤の入り具合も異なる別の木材という事になります。
それら別の木材で再度不燃材料の認定試験を受ける必要があります。
ただし、これもその部材単体ではなく、バラツキが発生する事も考慮して多量の木材片の提出が求められ、その中からテストピースが選ばれたりします。
要するに、あまり現実的ではないという事です。

不燃木材の研究をしている当社としても感じていますが、現在の国交省大臣認定の不燃材料の規定は木材という自然素材は想定されていない認定制度です。
あくまでも工場で生産される量産品、工業製品を想定した試験内容となっているので、木材にて新規に不燃材料認定を取得する事はかなり骨の折れる作業です。
実際には近年、新規ではほぼ取得できないと考えた方が良いでしょう。

ですから、今後建築に関する法規制が厳格化されればされるほど、無垢木材を内装の化粧材として利用する事は難しくなります。
東京都等が進めている国産材利用促進とは真逆の方向性ですが、管轄省庁が異なる上に、不燃木材への理解がまだまだ少ない為この矛盾は解決していません。
正直なところ、この矛盾解消への動きは特に起こっていないので今後も同じ問題を建築業界は抱え続ける事になります。