2017
11.20

アメリカカンザイシロアリに対するホウ酸の効果

弊社で製造販売しているsoufaはアメリカカンザイシロアリにも効果を発揮します。
技術顧問である京都大学吉村教授のもとでJIS規格に準ずる試験を行い効果を確認しています。

試験には決まったルールがありその方法に準じて行います。

正直に言ってちょっと気持ち悪いです・・・。試験体に平米辺り110gの薬液を塗布します。試験終了後の試験体重量測定にて食害の有無を判断するという試験です。

日本にて木造住宅を建てる際には建築基準法が適用されます。その法律によると地面から1mの防蟻処理を行うことになっています。
それは日本の在来種であるイエシロアリとヤマトシロアリが地面に住んでいることに由来します。シロアリは必ず地面から侵入することを想定しているのです。しかし実際のシロアリ被害では梁等にも被害が及んでおり、1mだけを防蟻処理しても効果が適せるかどうかには懐疑的な意見も多いのが事実です。
また、いくつかの樹種では防蟻処理が必要ないという事になっていますが、これも別の文献や実地ではシロアリ被害が報告されています。

そして厄介なのが日本には在来種以外にも外来種のアメリカカンザイシロアリが住んでいるという事です。
アメリカカンザイシロアリがそれ自体で繁殖する力が強いかどうかはまだ不明ですが、少なくとも日本各地で確認されており被害が終息したという報告はありません。
アメリカカンザイシロアリに関してはその認識自体が弱い為、被害報告も少ないといえます。その為、対応が後手に回っており実際に対応できる業者も少ないようです。

建築基準法はアメリカカンザイシロアリは想定していません。ですから地面から1mの施工ではアメリカカンザイシロアリには効果は薄いでしょう。
侵入経路が輸入家具等への付着というケースも多いので、構造体全体への防蟻剤施工が望まれます。

現在一般流通している防蟻剤ではアメリカカンザイシロアリへの効果を謳っているものはあまりないようです。
その中で唯一全面的にアメリカカンザイシロアリへの効果を謳っているのがホウ酸系防蟻剤メーカーです。

ネットで調べると弊社以外では、エコパウダー社、日本ボレイト社です。

アメリカカンザイシロアリの被害文献等がいくつかネット公開されていますが、その対策や駆除に関しての明確な知見は示されていないように見受けています。
研究者であればアメリカカンザイシロアリにホウ酸が効果的であることは認識していると思うのですが、なぜか言及がありません。
今後、いろいろな形でホウ酸系防蟻剤が普及する事を願っています。

アメリカカンザイシロアリの学名はIncisitermes minorです。

そもそも、アメリカカンザイシロアリの予防、防除は可能なのでしょうか?一般的に既存住宅に予防処理としてイエシロアリやヤマトシロアリ用に使用されている予防駆除剤は効果があるのでしょうか?

当社は既存薬剤での予防処理は困難だと考えています。

アメリカカンザイシロアリの侵入を防ぐために1㎜の隙間もない家を作り、住宅に使用されている木材全てに薬剤処理をすれば、防げる可能性があるかもしれません。

しかし、アメリカカンザイシロアリは飛来して屋根裏から換気口から入ってくることもありますし、輸入家具等について屋内に侵入する事もあります。

そして、全ての木材に農薬系有機薬剤を処理する事は事実上不可能と言えます。有機薬剤は約5年で効果が無くなると言われています。その際に、揮発し人体に対して望ましくない成分が空気中に浮遊します。

また、揮発してしまった場合、内部の柱や梁への再施工は事実上不可能だと言えます。(家中の柱や梁をむき出して再施工は無理です。)

そこで、無機系化合物(ホウ酸)の全棟使用という事が考えられるわけです。何故なら、揮発しない為効果が半永久的に持続し、アメリカカンザイシロアリへの効果も証明されているからです。まだ、日本国内では実績の少ないホウ酸ですが、安全性、長い効果、確実な性能が期待されています。

そう遠くない未来に、暑い地方を中心に住宅メーカーの標準仕様に指定されることが増えてくるでしょう。

ただし、ホウ酸のデメリットとして、水に溶けにくいという性質があります。その為、一般的に流通しているホウ酸では十分な濃度での、木材への施工が難しいと言えます。

SOUFAはそれを解決し、高濃度で水に溶かす技術を確立しています。そして、製品として量産販売を行っています。

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