2017
03.23

壁面に吹き付けて準不燃になるのか?

ほぼ毎日お電話をいただくご相談内容です。
建築基準法にて内装制限がかかる箇所で木材を壁面に張り付けたいが、準不燃以上でないと施工できない為何とかならないかといく内容です。

これは残念ながら準不燃にはなりません。
国土交通省の準不燃認定は現場施工を想定しておらず、工場生産された工業製品を対象としています。
その為、施工後に現場にて不燃液を塗布しても認定品として認められることはありません。
soufaではという事ではなく、一般的な材料においてです。

混同しやすいのが不燃塗料として認定番号を取得している製品です。
それらの製品は、下地が不燃材料という事を前提に、その上に塗布しても燃焼を促進しませんという意味合いで認定番号を取得しており、それ自体が燃焼しにくい性能を有しています。
ですから下地材を不燃化する製品ではありません。

この辺りはなかなか認知されておらず、役所や消防署でも現場塗布で対応できる考えれれているケースもあるようで、弊社にもよくお問い合わせが入ります。しかし現場塗布では準不燃にはなりません。

ではどの様に解決すればよいのか?という事になりますがこれは「準不燃認定材料」と採用してください。
不燃木材の製造会社が認定試験をクリアして認定番号を取得した工業製品として販売しています。こちらを購入し壁面に施工することで準不燃認定に対応したという事になります。

不燃木材の会社に希望の製品がラインナップされていない場合は、現在の法律下では諦めるしかないかもしれません。
指定外樹種や薄さで認定番号を再取得しようとすると数年間の月日を要することになります。

どうしても木質感を出したい場合は、不燃突板合板等を利用するとよいかもしれません。
弊社でも一部製造提供しています。

あまり認識されていないのですがこれら不燃木材には大量の不燃剤がしみこませてあります。
逆に言うと大量の不燃剤をしみこませないと不燃化出来ないとも言えます。

ですから現場塗装ではそこまで大量の不燃剤をしみ込ませることができませんから(※刷毛で塗る程度では微量しか入りません)不燃認定基準には到底及ばないといえます。
これは準不燃でも難燃でも同じです。難燃は一番レベルの低い基準ですが、この基準でも塗装でクリアするのは困難です。

国交省から公式にアナウンスしてくれればいいのですが、なかなか難しいのでしょうか。
設計事務所の方々も不燃認定に関しては、拠り所がないので困っているようなの、これからオリンピックに向けて木による意匠デザイン増える事を考慮してガイドライン等を作成してくれることを願います。

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